テレビ番組やネット記事などで手抜き工事の被害に関する情報を見たことがある方は少なくないでしょう。
外壁塗装でも手抜き工事が発覚する可能性があります。
今回は、外壁塗装でよくある手抜き工事の事例や対処法を紹介します。
外壁塗装を依頼する業者の選び方も解説しているため、外壁塗装を検討している方は、本記事を参考にしてください。
ここからは、外壁塗装における手抜き工事の事例を10個紹介します。
具体例を事前に把握し、手抜き工事を見分けられるようになりましょう。
外壁塗装では、塗装前に足場を組みます。
また、生活道路に面している場合は、カラーコーンや警備員を配置しなければなりません。
手抜き工事の場合、建物の規模や形状に見合わない組み方をしていたり、安全対策が実施されなかったりすることがあります。
組み方が不適切だと、足場だと作業員や資材が落下したり、足場自体が崩れたりと非常に危険です。
塗装前の外壁は、汚れや古い塗装が残っていたり、塗料が老化や劣化して白粉が生じる「チョーキング」が発生している場合があります。
そのため、外壁塗装では、事前作業として高圧洗浄機で外壁を綺麗にしなければなりません。
しかし、手抜き工事だと、外壁が十分に清掃されていないことがあります。
清掃が行き届いていないと、塗布した塗料が密着しなくなるため、耐久性が低下します。
また、外壁の清掃後は、ヒビ割れの補修やサビやカビの予防などの下地処理が必要です。
適切に下地処理しないと、外壁の表面に凹凸が生じたり、塗膜の劣化や損傷を引き起こしやすくなったりします。
外壁を塗装する際は、塗料の飛散や作業場付近にあるものが傷付くのを防ぐために窓や表札などを養生テープやビニールなどで養生しなければなりません。
しかし、手抜き工事では、十分に養生されないことがあります。
養生が不十分だと、私有地だけでなく近隣の建物にも被害が出るため、最悪の場合近隣住民とのトラブルに発展します。
「コーキング」とは、サイディングと呼ばれる仕上げ材と外壁の隙間をシリコンやアクリルを原料とする「コーキング剤」で埋めることです。
外壁を塗装する場合は、コーキングで建物の気密性や防水性などを確保しなければなりません。
しかし、手抜き工事では、十分にコーキング処理がされていない場合があります。
コーキング剤がサイディングからはみ出ていたり、古いコーキング剤を剥がさないまま新たなコーキング剤を上塗りしたりすると、外壁塗料の効果が低下します。
ストレート屋根を塗装する場合は、塗膜を切って水の通り道を作る「縁切り」という工程が必要です。
しかし、手抜き工事では、縁切りをしないことがあります。
縁切りをしていないと、雨水が屋根内部に溜まり、雨漏りを引き起こします。
太陽光などによる熱膨張が原因で屋根の板金から外れかけている釘があれば、打ち直すのが一般的です。
しかし、手緯工事では、釘を無視して作業を進めることがあります。
釘が上手く刺さっていないと、強風で屋根が飛ばされてしまいます。
外壁塗装では、使用する塗料やスケジュールなどを基に見積書を作成します。
悪徳業者は、利益を増やすために見積書に書かれた塗料とは異なる塗料を使用することがあります。
安い塗料を使用すると劣化や欠損が激しく、顧客が望んでいる効果が得られません。
塗料によっては、塗料ごとに定められた希釈率の水やシンナーで薄めてから使用します。
手抜き工事では、コスト削減のために希釈率以上の水やシンナーを混ぜて塗料をかさ増しすることがあります。
希釈率は見た目だけでは判別できません。
しかし、塗料の希釈率を守らないと、耐久性が低下し、ヒビ割れなどを起こします。
手抜き工事では、重ね塗りする回数を減らしたり、乾燥しきっていない状態で塗料を重ね塗りしたりと、塗り方に問題がある場合が見受けられます。
塗り方が不適切だと、塗りムラが生じたり、塗料本来の効果が発揮されないため、長期的に美観を維持できません。
また、技術力が不足している業者では、塗り残しや塗り分けが美しくないなどの問題も生じます。
外壁塗装は、気温や湿度、天候によって塗布しやすさや作業効率が異なります。
悪天候だと、塗料が上手く乾燥しなかったり、塗布した塗料が流れたりしてしまうため、施工を中断しなければなりません。
しかし、悪徳業者は、天候に関係なく施工を進めることがあります。
一般的な外壁塗装の作業形式は、何人かの職人が作業を分担して施工する分業制です。
悪徳業者は、期限が決まっているのにもかかわらず、人件費削減のために予定より職人の人数を減らして施工するため、期限内に塗装を終わらせるために、施工が雑になります。
また、施工管理者が不在だと、職人同士でトラブルが生じることがあります。
近年も外壁塗装の悪徳業者による被害が各地で発生しています。
ここからは、なぜ外壁塗装で悪徳業者がいなくならないのかを説明します。
手抜き工事がなくならない理由のひとつは、手抜きかどうかの区別がつかないことです。
専門知識を持っている方は見分けられるかもしれませんが、一般の方は、塗料の材質や下地処理の方法などについて細かく把握していないため、手抜き工事が行われたとしても、気付きません。
仮に気付いたとしても、言い逃れされたり、保証期間が終了したりして業者が対応しない可能性があります。
契約から施工までを一貫して請け負っている業者もありますが、業者によっては、施工は下請け業者に任せています。
顧客との手続きを担当する業者と施工担当業者が異なる場合、顧客からの要望が上手く伝わらず、齟齬が生じる可能性があります。
また、契約担当者が、下請け業者の力量に見合わない施工期間や予算を設定してしまうことも手抜き工事が起こる要因です。
ここからは、外壁塗装で手抜き工事をされた時の対処方法を紹介します。
対処法を把握し、手抜き工事が発覚した時のために備えましょう。
手抜き工事が発覚したら、施工を担当した業者に再施工を依頼してください。
不正の内容が曖昧だと、業者に言い逃れされてしまいます。
そのため、施工箇所の画像を用いながら不備の詳細を具体的に伝えつつ、他社で起こった類似例なども併せて伝えてみましょう。
また、支払いを済ませてしまうと逃げられてしまう可能性があります。
そのため、支払いが終わるまでに施工が完璧に行われているか確認してください。
外壁塗装の手抜き工事は、第三者の介入によって解決する場合もあります。
「独立法人国民生活センター」や「住宅リフォーム紛争処理支援センター」では、手抜き工事を始め、さまざまなトラブルに対して無料で相談に乗ってくれます。
公式ホームページでは、参考資料やFAQなども公開されているので、そちらも併せてご覧ください。
また、損害賠償などの法的措置が必要な場合は、弁護士に頼るのも手段のひとつです。
外壁塗装に少しでも疑問を感じたら、専門機関や知識のある方に相談してみてください。
外壁塗装の手抜き工事は、業者選びの段階で予防できます。
ここからは、外壁塗装業者を選ぶ時のポイントを紹介します。
経歴や実績は、優良な業者かどうかを見極める判断軸のひとつです。
業者によっては、過去に担当した施工や取扱経験のある塗料、建設業許可や塗装技能士などの許可証や資格の有無を公開しています。
また、比較サイトや口コミなど、利用者の生の声も参考にすると施工依頼時のおおまかなイメージが掴めます。
業者を選ぶ時は、再施工や返金保証、定期点検などのアフターサービスをチェックしてください。
外壁塗装は、塗装時だけでなく、塗装後も長期的に美観を維持できなければなりません。
適切に施工し、欠かさずにメンテナンスすることで、外壁塗装の耐久性を維持できます。
なお、アフターサービスは、実施条件や有効期間が決められている場合もあるため、事前に確認してください。
外壁塗装業者を選定するときは、見積書を作成してもらってください。
ホームページやCMなどで宣伝している内容と実際の金額が異なる場合があります。
また、塗装する外壁の面積や作業の正式名称、塗料の数量など、必要項目が適切に記載されているか確認してください。
数量や工程が「一式」とまとめられていたり、費用が一般的な相場とかけ離れていたりする場合は、悪徳業者の可能性が高いので気を付けてください。
業者によっては無料相談を受け付けているところもあります。
業者選びで困った時には、気軽に利用してください。
今回は、外壁塗装で手抜き工事をされた時の対処法を解説しました。
手抜き工事は、迅速に対応すると、被害を最小限に抑えられます。
施工完了後に少しでも疑問や不信感を抱いた時は、迷わず専門家に相談してください。
また、何も考えず費用面だけで業者を選ぶと、悪徳業者にひっかかる可能性が高くなります。
外壁塗装業者を選ぶ時は、専門家の意見を踏まえつつ、複数社の見積もりを比較しましょう。
外壁塗装の訪問販売も悪徳業者の可能性があるので注意してください。
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