屋根塗装と外壁塗装を同時に行うメリットと注意点

住宅のメンテナンスの中でも、屋根塗装と外壁塗装は特に重要な位置を占めています。どちらも家の外観を保ち、風雨や紫外線といった過酷な自然環境から建物を守る役割を担っています。しかし、塗装には一定の周期があり、メンテナンスにはそれなりのコストと手間がかかるのが現実です。

そんな中、「屋根と外壁を同時に塗装したほうがいいのか？」「分けたほうが経済的なのか？」と悩む方も多いのではないでしょうか。実は、同時に施工することで得られるメリットは数多くあります。一方で、注意点も存在するため、正しい判断が必要です。

この記事では、名古屋市・一宮市エリアで外壁・屋根の塗装を検討している方に向けて、屋根塗装と外壁塗装を同時に行う際のメリットと注意点、そしてその判断基準についてわかりやすくご紹介します。

屋根塗装と外壁塗装はなぜ必要？

まずは、それぞれの塗装が持つ役割を改めて確認しましょう。屋根も外壁も、住まいの最前線で外的要因から家を守ってくれています。紫外線や雨風、気温差、湿気、排気ガス、塩害など、家を取り巻く環境は日々過酷です。塗膜が劣化すれば、その防御機能は急激に弱まり、雨漏りや構造材の腐食などにつながります。

塗装には、ただ見た目をきれいにするだけでなく、「防水性を保つ」「耐久性を向上させる」「建物の寿命を延ばす」という重要な役割があります。特に名古屋市や一宮市は、夏の高温・湿気、冬の寒暖差、強風・台風といった気候の影響を受けやすいため、定期的なメンテナンスは必須です。

塗装の耐用年数は使う塗料にもよりますが、おおよそ10～15年程度が目安とされています。タイミングを逃さず、適切なメンテナンスを行うことで、将来的な大規模修繕を防ぐことができます。

屋根と外壁を同時に塗装するメリットとは？

塗装の必要性がわかったところで、本題である「同時施工のメリット」について見ていきましょう。

足場費用が1回で済む

屋根でも外壁でも、塗装を行うには足場の設置が不可欠です。しかし、足場は一度設置・解体するだけでも15万～25万円ほどかかるケースが一般的です。屋根と外壁を別々の時期に施工するとなると、そのたびに足場代が発生するため、合計で30万円近くになることもあります。

一方、屋根と外壁を同時に施工すれば、足場の費用は1回分で済むため、費用的にも非常に合理的です。塗装そのものの価格は変わらなくても、足場費用を抑えることでトータルコストを大きく削減できます。

工期が短く、生活への負担が最小限に

塗装工事は、足場の組み立てから高圧洗浄、養生、下塗り・中塗り・上塗り、最終点検・足場解体まで、一般的に1週間～10日程度かかります。これが2回に分かれれば、その都度工事期間が必要になり、生活への影響も2倍になります。

同時施工であれば、1回のスケジュールで工事が完結するため、工事中の騒音やにおい、近隣への挨拶・対応なども一度で済み、精神的・時間的な負担を軽減することができます。

デザイン性・色の統一感を出しやすい

屋根と外壁の色は、家の外観全体の印象を決める大きな要素です。別々のタイミングで塗装を行うと、使用する塗料の種類や色味に微妙な差が生じ、仕上がりに統一感がなくなることもあります。

同時に塗装することで、全体のバランスを見ながら色選びができるため、トータルコーディネートがしやすく、理想のデザインに仕上げやすくなります。

建物全体の耐久性を一度に高められる

屋根と外壁を同時に塗装することで、家全体の防水性・耐候性を一気に向上させることができます。雨風にさらされる両部位を同時に保護すれば、雨漏りや外壁のクラック（ひび割れ）を防ぎやすくなり、建物の寿命も延びます。

同時施工の注意点とリスクとは？

もちろん、メリットばかりではありません。屋根と外壁の塗装を一緒に行うことで発生しうる注意点やリスクについても理解しておく必要があります。

費用が一度にかかるため、資金計画が必要

同時施工の場合、当然ながら費用も一度にまとめて支払うことになります。塗装工事の平均相場は、外壁塗装で約80万～150万円、屋根塗装で約30万～70万円。合計すると100万円を超えるケースも少なくありません。

予算に余裕がない状態で同時施工を無理に選ぶと、安価な塗料やグレードダウンを選んでしまい、結果的に耐久性が損なわれてしまうこともあるため、事前の資金計画が重要です。

屋根と外壁の劣化進行度が異なる場合も

使用されている材料や建物の構造、日当たりなどによって、屋根と外壁の劣化スピードは必ずしも同じではありません。たとえば、外壁はまだ再塗装の必要がないのに、屋根だけ劣化が進んでいるというケースもあります。

そのような場合は、同時に施工することが逆に“早すぎるメンテナンス”となり、次回塗装時期のずれが生まれる原因になります。

下地の傷みが発覚する場合も

塗装前には下地の点検や補修が必要となる場合がありますが、特に築年数が20年以上経過している住宅では、塗装だけではカバーできない屋根材や外壁材の劣化が見つかることも。そうなると、塗装とは別に補修工事や張り替え工事が必要となり、工期・費用ともに想定を超えるケースがあります。

同時施工すべきかどうかの判断基準

屋根と外壁の同時施工を検討するかどうかは、以下のような点を総合的に見て判断しましょう。

• 前回塗装から10年以上経っている
• 屋根・外壁ともにチョーキングや色あせが見られる
• 雨漏りやひび割れが心配になってきた
• 将来的な出費を抑えたい
• 家の外観を一新したい

こうしたサインが出ていれば、同時施工は費用対効果の高い選択となります。一方で、いずれかの部位がまだ健全な状態であれば、点検だけ先に受け、必要なタイミングで分けて施工するのも一つの方法です。

まとめ

屋根と外壁の同時塗装は、費用削減・工期短縮・デザイン性向上・建物全体の保護といった、多くのメリットをもたらす選択肢です。ただし、建物の状態や予算の都合によっては、別々に施工する方が効果的な場合もあります。

重要なのは、「今が適切なタイミングかどうか」を的確に見極めること。そして、信頼できる業者と共に、納得できるプランを立てることです。

名古屋市・一宮市で屋根塗装・外壁塗装をご検討中の方は、ぜひリョーケンまでご相談ください。無料の現地調査・お見積もりから、最適なメンテナンス計画をご提案させていただきます。