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ラジカル制御型塗料とは?特徴を解説

外壁塗装は、紫外線や雨風などから外壁を守り、耐久性を高める重要な役割を果たします。

そのため、外壁塗装に使用する塗料選びは、外壁の劣化や損傷を防ぎ、美観を保つとともに、長期的なメンテナンスコストを削減するために欠かせません。

今回は、外壁塗装に使える塗料のひとつである「ラジカル制御型塗料」の特徴や耐用年数、費用相場について解説します。

建築物の建設を予定している方や、外壁の塗り直しを検討している方は、本記事を参考にしてください。

ラジカル制御型塗料とは

ラジカル制御型の酸化チタンを含む塗料をラジカル制御型塗料といいます。

「ラジカル」とは、外壁の塗膜に対して劣化を引き起こす因子のことです。

雨水や紫外線、酸素などが白色顔料として使われている「酸化チタン」など、ラジカルを誘引する物質が含まれている塗料に触れることで発生します。

ラジカル制御型塗料は、ラジカルを抑制するために開発されました。

ラジカル制御型塗料には、ラジカルの発生を防ぎ、発生したラジカルを内部に閉じ込める特性を持つ「酸化チタン」と、ラジカルの活動と発生を抑制する性能がある「光安定剤」という2つの成分が配合されています。

耐候性や耐久性が高い塗料として知られている「シリコン塗料」よりも一般的に耐用年数が長く、施工性に優れています。

また、フッ素を主成分とする「フッ素塗料」よりも、紫外線や化学反応による劣化に対して非常に強い耐性を持っているため、塗膜の色褪せや剥がれが少なく、長期間にわたって外壁の外観を維持することが可能です。

ラジカル塗料は、フッ素やシリコンなどがベースになっているものもあります。

ラジカル制御型塗料の特徴

外壁塗装に使用する塗料の特徴を理解することは、外壁の適切な保護と美観を維持するために不可欠です。

ここからは、ラジカル制御塗料の特徴5つを解説します。

ラジカル制御型塗料の特性を把握し、適切な塗料選びに役立ててください。

チョーキングに効果的

外壁を指で触るとチョークの粉のようなものが付着する状態を「チョーキング」といいます。

チョーキングは、ラジカルが引き起こす塗膜劣化の代表的な症状です。

チョーキングを放置すると、防水性が低下したり、建築物の腐敗を引き起こしたりする可能性があります。

ラジカル制御型塗料は、チョーキングを未然に防ぎ、建築物の耐久性を長期間維持します。

作業性が高い

塗料は、下地によって塗布しやすさが異なります。

ラジカル制御型塗料は、サイディングやモルタルのような主要な仕上げ材だけでなく、アルミなど、多様な下地に適応できるため、ほとんどの住宅の外壁に使用できます。

また、ラジカル制御型塗料は、伸ばしやすく飛散しにくいため、ローラーでのスムーズな塗布が可能です。

塗布しやすい塗料を使用すると、職人による完成度の差を少なくできるため、一定の品質を保てます。

コストパフォーマンスが高い

ラジカル制御型塗料は、大きな費用差がないシリコン塗料よりも耐用年数が優れていることから、コストパフォーマンスが高い塗料として知られています。

また、ラジカル制御型塗料は、バイオ技術を用いて藻やカビの付着を防ぎ、汚れや変色に強い性質を持っているため、メンテナンス頻度が少なくて済みます。

メンテナンスコストを抑えたい方には、ラジカル制御型塗料がおすすめです。

濃色だとラジカル制御効果が適用されない

ラジカル塗料の主要成分である高耐候酸化チタンは白色顔料です。

そのため、黒などの濃色の塗料には、ラジカル制御に必要な物質が使用できない可能性があります。

なお、白色顔料をあまり含まない濃色塗料は、チョーキング現象が発生しにくいため、外壁を濃色にしたい場合は、ラジカル塗料にこだわる必要はありません。

理想の外壁に合わせた塗料選びをしてください。

実績が少ない

ラジカル制御型塗料は、比較的新しい塗料です。

そのため、長期的な実績や確実性は未だ証明されていません。

ラジカル制御塗料を扱っている業者も限られていましたが、近年では、ラジカル制御型塗料が主要な塗料のひとつとなりつつあります。

外壁塗装やメンテナンスを業者に依頼する場合は、ラジカル制御型塗料を含めた外壁塗装のトレンド情報を聞いてみてください。

ラジカル制御型塗料の耐用年数

実際の耐用年数は塗装される環境や施工の質にも左右されますが、ラジカル制御型塗料は、シリコン塗料よりも耐用年数が長い傾向にあります。

一般的なラジカル制御型塗料は10年以上、場合によっては16年までの耐久性が期待できます。

また、外壁塗装は、メンテナンスを繰り返すと耐久性の維持が可能です。

外壁塗装の状態を定期的にチェックしてください。

ラジカル制御型塗料の費用相場

施工する建物の大きさや条件によって総費用は変動しますが、一般的なラジカル制御型塗料の費用相場は、1㎡あたり2,200円から4,500円程度です。

また、地域や施工業者によっても施工費用に差が出る可能性があります。

具体的な費用相場を知りたい方は、複数の業者から見積もりを取ってみてください。

ラジカル制御型塗料の代表的なメーカー【3選】

近年、さまざまなメーカーがラジカル制御型塗料を開発・販売しています。

各メーカーは独自の技術や特化した製品ラインを持っており、建物の特性やニーズによって適切な塗料は異なります。

ラジカル制御型塗料の代表的なメーカー3社と、各社が提供している製品の特徴を把握し、塗料選びの参考にしてください。

日本ペイント株式会社(パーフェクトトップ)

日本ペイント株式会社は、建築用や大型構造物用、自動車補修用塗料を製造および販売する企業です。

戸建住宅用塗り替え塗料の製造・販売、法人顧客向けの新設・改修時の塗装仕様提案、自動車補修塗料の製造・販売など、幅広い事業を展開しています。

日本ペイント株式会社が発売した「パーフェクトトップ」は、ラジカル制御型塗料のパイオニアとされています。

パーフェクトトップの特徴は、機能性と施工のしやすさです。

パーフェクトトップは、独自のラジカル制御技術により、優れた耐久性や耐候性を実現しています。

また、ポリマーが塗膜間の隙間を埋めているため、優れた高光沢が備わっており、ツヤの調整も可能です。

さらに、「ポリマーハイブリッド効果」により転写性や隠蔽力が高く、飛散がしにくく、多様な素材に適用可能です。

関西ペイント株式会社(アレスダイナミックTOP)

関西ペイント株式会社は、1918年に設立された総合塗料メーカーです。

建築用塗料や自動車用塗料など、幅広い分野で塗料を開発・販売しています。

関西ペイント株式会社は、シリコン塗料をベースにしたラジカル制御型塗料「アレスダイナミックTOP」などを発売しています。

アレスダイナミックTOPの特徴は、耐久性の高さです。

アレスダイナミックTOPは、「高性能シリコンレジン」、「UVトラップ」、「ラジカルバリヤコート」、「HALSラジカルキャッチャー」の4つの技術を用いて、紫外線による劣化を防ぎ、外壁を保護します。

また、フッ素塗料に近いレベルの高耐候性を持ち、汚れやカビ、藻の付着を防ぎます。

さらに、アレスダイナミックTOPは、水性塗料であるため、臭気が少なく、ツヤ感の調整も可能です。

▷関連記事:アレスダイナミックトップとはどんな塗料?特徴を解説

エスケー化研株式会社(エスケープレミアムシリコン)

エスケー化研株式会社は、建築用塗料・建築仕上材の総合メーカーです。

創業以来60年以上にわたり、建築塗材や特殊塗料の分野で事業を展開しています。

エスケー化研株式会社は、シリコン塗料をベースとしたラジカル制御型塗料「エスケープレミアムシリコン」などを発売しています。

エスケープレミアムシリコンの特徴は、耐久性や防カビ・防藻性の高さです。

エスケープレミアムシリコンは、架橋による緻密かつ強靭な塗膜により、耐久性や耐候性、防カビ・防藻性を高めています。

また、耐水性や耐アルカリ性、耐薬品性にも優れているため、汚れにくい塗膜構造を持っています。

さらに、特殊シリコン樹脂塗料による滑らかで肉持ち感のある塗膜は、光沢のある仕上がりを実現可能です。

隠ぺい性の高い塗膜とレオロジーコントロールにより、塗り易い粘性を実現し、作業効率を向上させるため、職人にも優しい塗料です。

外壁塗装に使う塗料の選び方

さまざまなメーカーが外壁塗装に使う塗料を開発・販売しているため、膨大な種類の塗料が存在しています。

そのため、業者に塗料を提案されても違いが分からないという方もいるかもしれません。

ここからは、塗料選びの際に着目していただきたいポイントを5つ紹介します。

塗料選びでお悩みの方は、参考にしてください。

耐用年数

外壁塗装の塗料を選ぶ際は、耐用年数を確認してください。

耐用年数が長い塗料は頻繁な塗り替えの必要が少なく、長期的にコストを節約できます。

多くの企業で各製品の耐用年数を公開しています。

また、購入者の口コミや比較サイトを参考にするのもおすすめです。

価格

性能やデザイン性に応じて塗料の価格は高くなります。

しかし、極端に安価な塗料だと、頻繁に塗り直しまたはメンテナンスしなければならないため、長期的に見るとコストが高くなる可能性があります。

外壁に使う塗料を選ぶ時は、塗料自体の価格だけでなく、将来的なことを踏まえた予算を組んでください。

機能性

外壁塗装は、美観の維持だけでなく、外壁を天候や紫外線から守り、損傷や劣化を防ぐために欠かせません。

外壁塗装に使う塗料は、種類が豊富で、機能性も多種多様です。

塗料を決める際は、建物の立地や環境、使用目的に合わせて適切な機能を持つ塗料を選んでください。

水性塗料と油性塗料

現在はほとんどの外壁塗装で水性塗料が使用されます。

しかし、金属など塗る場所によっては油性塗料が適している場合もあります。

水性塗料は、臭いが少なく、人体や環境に対して無害です。

一方で、油性塗料は、耐久性や防水性に優れています。

塗料を選ぶ際は、検討している塗料が水性か油性かを確認してください。

1液型と2液型

外壁塗装に使う塗料は、大きく「1液型」と「2液型」に分類されます。

1液型塗料は、主剤のみで構成されている塗料で、水やシンナーで希釈して使用します。

使い勝手が良く、価格も比較的安いですが、耐久性は2液型に劣ります。

一方、2液型塗料は、主剤と硬化剤を混ぜて使用する塗料です。

化学反応により強固な塗膜を形成するため、耐久性が高く、多様な素材に適用可能ですが、混合比率に注意しなければならず、価格も比較的高めです。

塗料を選ぶ時は、検討している塗料が1液型か2液型かを確認してください。

ラジカル制御型塗料で外壁の美観をキープしよう

今回は、ラジカル制御型塗料について解説しました。

ラジカル制御型塗料は、耐候性と耐久性が高く、藻やカビの付着を抑える効果があります。

そのため、外壁美観を長期的に維持し、メンテナンスコストの削減に繋がります。

一方で、濃色には適用されないなどのデメリットも把握しなければなりません。

各塗料の特性を理解しつつ、予算やニーズに合った塗料を選びましょう。

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